世界のビッグマック価格から今後の日本の不動産価格に対する2つの意見

ビッグマックとチキンナゲットとマスタードが並ぶ

みなさんご存じマクドナルドの「ビッグマック」。

世界経済を考えるときの指標の一つに「ビッグマック指数」たるものがあるというのは時々聞いたことがあります。

今回は、世界のビックマック価格から日本の不動産価格についての2つの予想です。

予想といっても私がするのではなく、2つのざっくりとした予想がありますという話です。

2022年のビッグマック価格はこちらのサイトを参照させて頂きました。

「世界のビッグマック価格ランキング」
https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html

 

2022年の世界のビッグマックの価格

日本のビッグマック価格は390円で41位となっています。

ざっと任意でいくつかの国をピックアップし、高い順に並べてみます。

  • スイス:925円
  • アメリカ710円
  • イギリス:612円
  • シンガポール:585円
  • 中国:490円
  • 韓国:483円
  • タイ:482円
  • ベトナム:406円
  • 日本:390円

 

日本の不動産価格は「割安」

不動産のニュースや書籍などでは、「まだまだ日本の不動産価格は先進国の中では安い」という内容がよく出てきます。

例えば、東京の不動産価格がロンドン、ニューヨーク、上海、北京、台湾、香港、シンガポールなどと比較され、これらの都市の価格よりは割安であるといったものです。

これらは事実です。

加えて、2022年11月10日現時点では為替レートが1ドル146円の円安水準で推移しており、世界からみると日本の不動産マーケットはより割安であると判断されています。

平時より2~3割引きなどと言われたりもしています。

 

ビッグマック価格から導きだされた経済の見解でこういったものがあります。

「ビッグマックの価格が安い日本は世界経済から置いてけぼり状態である」と。

私は経済の評論家でもなんでもなく、ただの東京の不動産会社の人間のため、この見解が正確なものであるのかどうかは正直わかりません。

しかし、現在の世界で起きているインフレと比較すると、日本のインフレ率は微増であるというのも事実です。

実際に日本の物価上昇は起きていますが、世界の物価上昇からみると、まだまだ少ないといった話をよく耳にします。

本題の日本の不動産価格についても、同じように言われることが多いです。

「世界より物価が低い日本の不動産価格はやはり低い」ざっくりと言えばこういったものです。

 

一方で、今回のビッグマックの価格のみから判断した場合は少しズレがあるようです。

不動産価格が高くて有名な香港のビックマック価格は、日本よりも低い369円となっています。

同じく東京よりも不動産価格が高いと言われる台湾も、日本より低い346円となっています。

この点からすると、ビックマック価格と不動産価格は必ずしも連動しないようです。

 

日本の不動産価格には「伸びしろあり」

続いて、前述の「日本の不動産は世界からみると割安」という現状は、むしろ伸びしろがあるという意見です。

ビッグマック価格を例にとると、

「ビッグマック価格が安い日本は、まだまだ経済成長の伸びしろがある」といった趣旨の意見です。

不動産価格向けに言い換えると、

「ビックマック価格の安い日本の不動産価格は、まだまだ上昇の余地が残されている」といった内容になるでしょうか。

あらゆる情報に触れてみても、日本という国の魅力、東京の経済基盤の強さというのは再認識させられます。

そのため、この「伸びしろがある」という意見にも耳を傾ける価値は十分にあると考えます。

この伸びしろというのは、国内だけの内需ではなく、海外からの外需も巻き込んでの伸びしろという意味となるはずです。

これを良しと捉えるか、捉えないかは各々変わってくるものと思います。

 

現状維持(=下降)か上昇か

世界のビックマックの価格から日本の不動産の価格という話になりましたが、2つの方向性が出てきました。

  1. 現状維持=下降
  2. 上昇

経済は成長していくもののため、世界の物価上昇率(インフレ率)を尻目に現状維持をしていては、日本の不動産価格は下降していくことと同義となります。

また、経済は成長していくものですが、株式相場しかり一旦はどこかで下落トレンドの調整が入るはずです。

そうして、また成長をしていく流れとなるのですが、その際に今回の「伸びしろ」がある場合、日本の経済成長は他国を圧倒する可能性もあるということになります。

即ち不動産価格も他国を尻目により強い上昇トレンドへ入っていくことになります。

上昇と下降、予想はあれど、どちらに転ぶのかは誰にもわかりません。

 

東京の不動産会社の人間として、コロナ禍の世界金融緩和から端を発した昨今の国内不動産価格の上昇には驚かされるばかりです。

金融緩和後にどのような市場を形成していくのか要注目が続きます。

同じく、これを機に今後はビッグマック指数にも注目していきたいと思います。