インフレ(物価高騰)は分譲マンションの管理費にも影響あり

新築マンションをエントランス前から見上げる

分譲マンションでは管理費というものが毎月かかります。

管理費というのは言わばマンション全体の固定費であり、マンションを維持していくには必要不可欠な費用です。

2022年は物価上昇の年となりました。これは、もちろんマンションの管理費にも影響してきます…

 

◆分譲マンションの管理費について

マンション一室を自宅や投資用として購入すると、通常は住人(区分所有者)にて組織された管理組合へ加入することとなります。

管理組合にて管理費と修繕積立金を毎月集めていき、マンション共用部を維持管理して同じ屋根の下で生活していくことになります。

修繕積立金については、マンションの共用部の今後の必要な工事に備えて、マンション区分所有者みんなでお金を積み立てておくためのものです。

管理費については、マンションの管理面について必要な固定費となります。

例えば、共用部の電気代(照明類や空調などなど)や水道代、共用部の火災保険や地震保険、管理会社への支払いなどなどマンション運営にかかってくる固定費です。

 

◆インフレ(物価上昇)は管理費へも影響

2022年ですが、ロシアのウクライナ進行などの影響もあり、エネルギー関連の値上げについてのニュースを良く耳にしました。

また、コロナに端を発した世界的な金融緩和から円安と重なり、物価上昇もみれられました。

これらは当然、マンション管理費にも直接影響が出てくることになります。

 

◇電気代

エントランスを含め、マンションには様々な共用部があり、電気が必要になってきます。

特に「ホテルライクな内廊下」とも言われるような内廊下ですと、一年中空調管理していると言っても過言ではないため、電気代は通常のマンションよりも顕著に大きくなります。

エントランス入口の電気、エントランス内の電気、エアコン、廊下の電気、エレベーターを動かす電力とあげていくと切りがありません。

今年の電気代の値上がりには少々驚きました。私の自宅の電気代は毎月クレジットカードにて請求がきますが、はっきりと「上がった」と感じるレベルなのは言うまでもありません。

電気代の値上がりは、当然マンションの管理費の支出へ直接影響が出てきます。

 

◇保険料

マンションでは管理組合で、マンション共用部全体の火災保険と地震保険に入るのが通例です。

管理費で支払われており、この火災保険料に関しては今年の10月より値上がりとなりました。

理由としては、自然災害の頻度が上がっていることが主にあげられます。

関連:2022年10月より火災保険は値上げ

この火災保険料の値上がりも直接、マンション管理費への支出へ影響してきます。

 

◇管理会社への支払い

通常、マンションの区分所有者で管理組合を立ち上げ、管理については管理会社へ委託するケースがほとんどです。

管理人さんというのも、その管理会社に所属している方となります。

その管理会社の業務にも、もちろん様々な経費がかかります。

人件費や事務用品の調達などなど一般的な会社を営む上であらゆる経費が必要なのは当然です。

物価が上がるということは、管理会社としても利益が圧迫されているということになります。

この流れからすると、管理会社への委託料が今後変化しても不思議ではないという状況とも言えてしまいます。

 

◇駐車場

ガソリン代の高騰もニュースでよく耳にした一年となりました。

ガソリンがマンションの管理費支出に直接的な影響があるわけではないですが、ここではマンションの空き駐車場についてです。

「ガソリンの値上がり→車離れ」ということにはなりませんが、車を所有していない方が以前と比べだいぶ増えたのは周知の沙汰です。

カーシェアの充実なども関係していると言われます。

マンションの駐車場代はマンションの管理費収入とすることが一般的なため、空きが続けばその分の収入が途絶えている状態となります。

駐車場については、今後の日本のマンション経営のなかでも考えることが多くなっていく項目だと考えます。

機会式の駐車場はとくに維持費も高くなり、空きがあると赤字になりやすいためなおさらです。

 

◆マンションによっては管理費値上げも?

ここまでの内容からすると、今後もエネルギー関連の価格や物価そのものの値段が日本でも上がっていく(インフレ)状況が続けば、マンション管理費が不足し、赤字会計のマンションが出てくる可能性が上がることになります。

通常、マンションでは一年に一度総会が開かれ、そこで管理費と修繕積立金の会計報告があります。

管理費の収支不足が予想される場合は、単純に毎月の管理費の値上げをするか、マンション全体で借入をおこすというのが選択肢になってくると思います。

それらは、区分所有者みんなの決議で決めていくことになります。

私自身も現在2022年11月時点では、自宅マンションの理事をさせて頂いておりますので、決して他人事ではないのだと感じています。

不動産会社の人間としても、今後の日本のマンション管理収支がどういった傾向になっていくのかは注目していこうと思います。