「不動産を売ってください」
「このマンション限定で探されている方がいます」
このようなチラシやDMがご自宅に届き、目にされたことがある方も多いと思います。
不動産会社として、「なぜこういったチラシが入っているのか?」というご質問を受けることがあります。
◆不動産を売って下さいというチラシやDM
不動産会社で仕事をしていると、「不動産を売って下さい、というチラシが家のポストに入っているのですが何故ですか?」というご質問を受けることがあります。
その売って下さいというチラシやDMには所有者本人の名前が書かれている宛名ありのものと、宛名のないものにわかれると思います。
私もマンションを所有しておりますが、頻繁に宛名ありも宛名無しもポストへ投函されています。
(補足ですが、弊社では現段階ではこういったチラシまたはDMの活動はしておりません)
◇宛名あり
不動産の全部事項証明書、いわゆる謄本といわれるものを取得することで、誰でもその不動産の所有者名を知ることができます。
その所有者名宛に「売って下さいDM」を郵送するというものです。
不動産会社であれば謄本はインターネットでも取得できるため、マンション一棟の全ての部屋もすぐに取得できることができます。
謄本取得→宛名ありで郵送という流れとなります。
◇宛名なし
宛名がない場合は、不特定多数にチラシ形式で配布している形となります。
「不動産を売って下さい」という内容のため、戸建でもマンションでも配布していくことが可能です。
そのため、謄本の取得が必要なく、費用を抑えられ広範囲に配布できるため、宛名なしのチラシを目にすることの方が多いはずです。
◆不動産を仲介するため
では何故「不動産を売ってください」というチラシが配布されているのか?
まずは不動産会社が不動産を仲介するためです。
「売る人を探す→売り物(不動産)を預かる→売りに出す」という流れになります。
無事に買う人が見つかれば成約となり仲介が成立です。
仲介をすると不動産会社は売る人から仲介手数料を頂き、それが不動産会社の収入ということになります。
この仲介をするために「不動産を売って下さい」というチラシやDM集客が存在しています。
◆不動産を買い取るため
また、「不動産を買い取ります」というチラシを目にすることもあると思います。
これは「不用品をお売り下さい」「ブランド品の高価買取」などと基本的に同じ原理です。
不動産会社が買い取り、商品化し、その後に売りに出し利益を得るという形です。
商品化というのはリフォームをしたり、土地に新築を建てたり、土地を区画割りしたりなどといったものになります。
買い取った不動産を賃貸で貸し出すということもあります。
その場合は賃料収入を得ていくというビジネスモデルになります。
◆「買いたい人がいます」というチラシ
「このマンションを買いたい人がいます」というチラシは本当ですか?というご質問も受けることがあります。
「こちらのマンション限定で」という記載もよく目にします。
おそらく、不動産会社で働いている人間はこの質問を過去に受けたことがある人も多いはず。
このご質問に対する回答としては「正直わかりません」となります。
本当にそのマンションを探されているお客様がいるために投函しているのでだと思いますが、それが本当かどうかというのは確かめる術がありません。
お客様が実際にいる可能性も高いですが、真実については不明となってしまうというのが正直なところです。
同じマンションでも価格・広さ・階数・方角・眺望なども異なりますので、探されているお客様の条件面も確認すべきであるのは言うまでもありません。
このような「不動産を売ってください」というチラシやDMによる集客活動は、不動産会社として今後も続いていくであろうと予想しています。