タワーマンション購入の相続税対策について国税庁が方針転換か?(固定資産税評価額の見直し)

墨田川テラスから見た勝どきのタワーマンション

最近のニュースにて国税庁がタワーマンション購入による相続税対策に対して動きだすというものがありました。

東京中央区の不動産会社としても、今後の動向に注目していこうと思います。

 

◆タワーマンマンション購入での相続税対策

タワーマンションを購入しての相続税対策というものがあります。

現金で1億円の相続が発生すると1億円に対して相続税が発生します。

ところが、1億円のタワーマンションを購入し相続が発生すると、タワーマンションの相続税評価額は、例えば4,000万円や3,000万円となり、その評価額に対して相続税が発生します。

そのため、相続前にタワーマンションを購入しておくことで、相続税対策となるというのが、いわゆるタワマン相続対策と呼ばれるものの基本的な図式です。

ところが、このタワーマンションの相続税対策に対して国税庁が動き出すというニュースが出てきました。

タワーマンションの相続税評価額について見直そうというものです。

 

◆土地:相続税路線価

相続において不動産の土地はどのような相続税評価額となるのかというと、相続税路線価を基に計算されます。

相続税路線価は公示地価の約80%です。

実勢価格(実際に売れる価格)は公示地価の110~120%程と言われています。

しかし、実際には120%以上となってくるのが2022年現時点の東京の不動産相場です。

不動産の前面道路に相続税路線価が定められており、相続税路線価×土地面積にて相続税評価額が算出されます。

マンションの場合、区分所有者全員で土地を共有持分として所有しています。

総戸数50戸のマンションで全戸が同じ広さの場合、単純に各々50分の1の土地の持分です。

一方で、総戸数200戸のタワーマンションの場合だと土地の持分は200分の1となります。

タワーマンションは土地の広さに対して通常のマンションよりも上に上に建物を伸ばしていくため、総戸数は多くなり土地の持分は必然的に少なくなります。

ざっくりな例でしたが、このようなしくみのため、タワーマンションでは土地に対して総戸数が多いため、土地の持分が少なくなり相続税評価額を圧縮できます。

そのため、タワーマンションは土地で考えたときに相続税対策としてのターゲットになりやすいという現状です。

 

◆建物:固定資産税評価額

一方、不動産の建物についての相続税評価額は固定資産税評価額にて算出されます。

土地に同じく、実勢価格と固定資産税評価額は乖離するのが昨今の東京のタワーマンション相場です。

タワーマンションの場合、2022年12月現時点では2階の70㎡と50階の70㎡では固定資産税評価額は同じです。

実勢価格はどうかというと、2階よりも50階の方が高くなります。

そうなってくると、タワーマンションにて相続税対策を考える方は、より上層階を購入する流れとなります。

上層階になればなるほど、実勢価格と相続税評価額(固定資産税評価額)の乖離は大きくなるため、相続対策としてはより効果が高くなるためです。

そこで、この評価額について階数により評価額を見直していこうという流れとなりそうです。

タワーマンション購入での相続対策を考えていた方にとっては重大なニュースとなります。

不動産会社の人間としても、今後の動向に注目していこうと思います。

 

◆今後のタワーマンション販売への影響は?

東京の不動産会社として、今回の件での今後のタワーマンション販売への影響については特に無しだと考えます。

そもそも、タワーマンションは人気もありますし、上層階については新築でも抽選となることも多いと聞きます。

また、東京の不動産は世界が注目しているマーケットです。

その中のタワーマンションの上層階の価値やブランドが薄れていくことは、今のところ考えられません。

相続税対策としてのタワーマンション購入は様子見が続く可能性もあるかもしれませんが、タワーマンション自体の特に上層階の売れ行きに影響はないはずです。