事務所(オフィス)と店舗の原状回復は借主負担。住居用物件(レジデンス)とは少し異なるため注意

白を基調とした天井高のあるオフィス空間

事務所や店舗を借りようとしている方や会社へ。

事務所や店舗は退去時の原状回復についての考え方が居住用物件とは少し異なります。

オフィス街でもある茅場町駅にある不動産会社として、東京の事務所の原状回復に対する基本的な認識について簡単に書いてみます。

 

◆事務所(オフィス)と店舗の原状回復

住居用物件(レジデンス)を借りた場合、退去する時に原状回復を借主(借りている人または会社)がすることが義務となります。

原状回復は簡単に言うと、借りる前の状態へ戻す(回復させる)ということになります。

通常損耗(通常生活していての劣化)については借主は負担を負う必要はなく、退去時に通常はクリーニング費用+故意に損傷させてしまっ部分について負担する形となります。

一方で、東京にて不動産会社をしていると事務所や店舗では原状回復をきっちり借主負担にて行うという賃貸契約の習慣が存在します。

きっちりというのは、通常損耗についても関係なく借主負担にて原状へも戻すという意味となり、スケルトン戻しというケースも多いです。

小さめのコンパクトタイプの事務所やレンタルオフィスについては、居住用物件と同じ原状回復契約となることもありるため、賃貸借契約の内容を確認する必要があります)

事務所を借りる方も貸す方も原状回復の費用負担についての契約内容はしっかり把握しておく必要があります。

 

◆事務所を借りる側としての原状回復

弊社もしかり、事務所(店舗)をお借りしている立場です。

弊社も退去時には原状回復を行うことが義務である一般的な契約内容にてお借りしています。

通常、事務所の賃貸借契約では、保証金または敷金を契約時に貸主(貸す人または会社)へ預入れます。

物件によっても異なりますが、保証金の額は東京では家賃2か月分であったり、半年分であったり、1年分であったりします。

契約書の内容でこの保証金のうち、「退去時に償却2か月」となっていたりしますが、この償却分は借主へは戻ってきません。

償却をされたのちに、借主は原状回復費用を支払う必要があります。

住居用物件の敷金の考え方と同じく、借主は貸主へ預入れしている償却後の残りの保証金または敷金にて原状回復を行うことになります。

原状回復費用が保証金の額を上回れば借主が差額を支払う必要が生じ、逆に下回れば差額は返金という流れです。

そのため、事務所の借主としては退去時に原状回復費用がかかるということを覚えておく必要があります。

保証金が償却される契約内容で、預入れしている保証金が退去時には0円扱いのケースもありえますので、その場合は尚更認識しておく必要があります。

 

◆事務所を貸す側としての原状回復

弊社は茅場町駅前にあり、周辺にはオフィスが立ち並んでいますので、ビルオーナーの方とお話をさせて頂く機会があります。

また、不動産会社のため不動産賃貸業(投資)をしている方ともお話をさせて頂く機会もあります。

その際に、事務所賃貸業についての生のお話を貸主目線で聞くことができ、原状回復についての話も出てくることがあります。

そこでお聞きするのは、貸主からすると原状回復については借主の負担となるのが事務所賃貸業のメリットの一つであるということです。

このメリットは事務所系不動産賃貸業の書籍などにも書かれている内容でよく出てきます。

東京で一般的な住居系の物件では通常損耗部分については貸主の負担となりますが、事務所物件では借主が負担するのが一般的です。

この点は確かに事務所賃貸業を行う貸主にとってはメリットとなります。

1フロア1テナントなどビルの規模にもよりますが、事務所の面積が広くなればなるほど、広さに比例して通常損耗部分についても広くなっていきます。

通常損耗部分が広くなるということは、すなわち原状回復費用も比例して増すということです。

そのため、原状回復が借主負担の流れの商習慣であることは、貸主にとっては大きなメリットであると言えます。